人の上に立つ者

　チェリア=リールムだよ。
　旅をしていた時は考えもしなかったな…永住の事。

　管理人が気になる本を見付けたの。
　戦国時代に存在した人に関する本。
　有名武将と行動を共にした軍師…だっけ。
　詳しい事は管理人にも判らないって。

　…で、今回話すのは有名武将について。
　その人の性格から人の上に立つという事がどういう事なのかを考えさせられると管理人が言っていたよ。
　誰かの下で働いた事がある彼女だから理想の上司というものがある。
　勿論、チェリアにも理想はあるよ。
　エンフィスの現在の統治者は素晴らしい人だと思うな。
　彼の下で働ける人達は幸せだよ。

　件の軍師が見た限りでは人の上に立つ者の器ではないといった感じの武将がいたの。
　その人は非情が服を着て歩いている様な人だそうで…一般人にも平気で刃を向けるし、自分への反対意見は許さないといった感じだったそうだよ。
　それでも慕っている人はいたそうだけれど、最後は部下に裏切られて命を落としたんだって。
　それについては諸説あるけれど、怨恨説が有名だと別の本に書いていたとか。
　管理人が今日見た本では支持率の低下がどうのと書いていたそうだけれどね。

　力だけで相手を従わせてはいけない。
　敵にすら慕われる人にならないと…件の軍師が主君に言った事だそうだよ。
　まあ、その人のオリジナルではないけれど。
　別の軍師の意志を引き継いだといった感じの人でもあったからね。

　…そう、その人の意志を引き継いだ彼は極力血を流さない戦い方をしたの。
　策を講じ、相手が降伏する様に仕向けたといった所かな。
　力で押し切る様な事は好まなかった。
　人を従わせるには力だけでは駄目…まして、勢いだけの我儘では誰も付いては来ないもの。

　チェリアはこう思う。
　理想の上司は部下の話に耳を傾ける事が出来る人。
　反対意見もしっかり聞く事が出来る…器の大きい人ではないかと。
　そして、自分の意見を押し付ける様な事はしない…我儘を言ったりはしない。
　エンフィスの現在の統治者がそのタイプ。
　だから、皆に慕われているんだね。

　逆に、ハイリス王は酷かったな。
　法律を盾に我儘放題。
　部下の話を聞こうともしなかった。
　あいつのせいでチェリア達はあの国に2年もいる事になったんだから。
　すぐに発つつもりだったのに…思い出しただけで嫌になるよ。
　よく滅びずに残っているよね。

　管理人もチェリアと同意見だって。
　彼女も酷い上司の下で働かされた事があるそうだから。
　そいつも我儘ばかり。
　部下の話を聞こうともしない最低の人種。
　だから、人が次々と辞めて行ったんだよ。
　しかも、それを部下のせいにするし…あり得ない。
　そんな奴とは一緒にいたくないね。

　部下がいるという人は考えて欲しい。
　人の上に立つ事がどういう事なのか。
　我儘だけは絶対に駄目だからね。

　今日はこの曲だよ。



　悲しい感じ…詩がそう思わせるのかな。